こんにちは。monakaです。
今朝食べたヨーグルトにイヌリンが入っていました。かわいい名前のイヌリン。個人的に大好き。薬学系にとってイヌリンはおなじみです。腎機能の計算で出てくるのです。国家試験にも出ます。
しかしヨーグルトに入っているイヌリンは水溶性食物繊維です。これは腸から吸収されることはほぼありません。吸収されないものは腎臓を通らないので腎機能など測れないのです。
・・・ん?・・・
となんだかもやっとしたのでまとめてみます。
食べ物に含まれるイヌリン
イヌリンは水溶性食物繊維です。イヌリンをばらばらにすると糖になるのですが、人はイヌリンを分解、吸収することができません。イヌリンは大腸で善玉菌のえさとなります。イヌリンは他の脂質や糖質と絡まり、脂質や糖質の吸収を邪魔します。よって血糖値の上昇を緩やかにします。イヌリンは水分を吸収し膨らみ、便のかさを増やすことでお通じを改善します。わかりやすくなるよう、自分のイメージで書いています。いろいろと健康面にメリットがある点がお分かりいただけたでしょうか。
イヌリンを含む食品はゴボウ、ニンニク、タマネギ、キクイモなどです。
イヌリンが健康に役立つ成分ということで、成分のみを取り出し商品化されています。粉状で販売されていますね。おそらくそれが、今朝私が食べたヨーグルトに入っていたというわけです。
検査用のイヌリン
腎機能を調べるためのイヌリンは、血管に注射しています。注射されたイヌリンは身体には何の影響も与えません。血液に溶け、腎臓でこされ、尿として出ていきます。イヌリンを10注射した1時間後、2時間後の血液中にはイヌリンが9,8,7,6と減っていきます。腎臓の悪い人はなかなか尿が作られないので、このイヌリンの減りが遅いということになります。
確かに、イヌリンが腸から吸収されてしまう場合、注射したイヌリンと食べ物のイヌリンが混ざって正しい値が分からなくなりますものね。食べたイヌリンは腸内細菌のエサとなり便として出ていき、注射されたイヌリンもそのまま尿として出ていくわけです。交わらない平行線のようで面白いです。
まとめ
イヌリンは名前がかわいいだけじゃない!糖や脂肪の吸収を抑えてくれるしプレバイオティクスで便通改善してくれるしめっちゃ優秀な水溶性食物繊維!腎機能検査にも使われているよ!という内容でした。
個人的にはゴボウをもっと食べようと思いました。土ついてるしあく抜き必要だし・・・と倦厭していたのですが、お腹の健康のために常備菜にしようと思います。きんぴら美味しいですよね。
ちなみに画像はイヌリンの語源になったイヌラという植物です。