ノーベル賞受賞!マイクロRNA とは?わかりやすくまとめてみよー。

赤血球イメージ 健康雑学

生理学、医学の分野に大きな影響を与えるであろうマイクロRNA(microRNA,miRNA)について、調べたことをまとめてみましょう。

まず、単語について。

RNAはリボ核酸(Ribo Nucleic Acid)の

DNAはデオキシリボ核酸 (Deoxyribo Nucleic Acid)の略。

そして、新型コロナワクチンで話題になったのは

mRNA メッセンジャーRNA(タンパク質作る子)です。

今回の主役は

miRNA マイクロRNA(タンパク質作らない子)です。

同じような名前でわけわからん。何が違うん!

はい、大きさが違います。

miRNA<mRNA<DNAです。

めちゃくちゃわかりやすく例えてしまうと、

アリ<犬<富士山

非常に適当ではありますが、きっとこれくらいサイズ感が違います。

(DNAを富士山にしてしまうと、細胞とか手とか全身とかのサイズ感が余裕で宇宙を超えていきそうですが…まあ、いっか。)


◯マイクロRNAの歴史

発見されたのは1993年。31年前ですね。

たった1mmの線虫を研究して見つかったようです。

ふうん、芋虫よりも小さい虫の話ね、それで???

そんな感じだったことでしょう。

しかし、2000年頃には全ての生物がマイクロRNAを持っていることが分かったのです。

もちろんヒトの細胞からも見つかりました。

え!虫限定の話じゃなかったの!!となりますね。

しかも、今まで存在は認知されていたものの、何の働きもなさないただのゴミだと考えられていたというから驚きです。

そして今回2024年、マイクロRNAの具体的な働きが解明されたことで大きく話題になっているのですね。

マイクロRNAの発見から31年ですよ。31年間ずーっと研究を続けたって、、、すごすぎです。

そしてまだまだ研究は終わったわけではありません。ん~、考えただけで気が遠くなる…。


◯マイクロRNAの働き、期待されること

それではマイクロRNAは一体何者なのでしょうか。

メッセンジャーRNAの機能調整をしている…ではよくわかりませんね。

我々が健康に生きていくためにめちゃくちゃ重要な存在、であることは確実です。

(だってノーベル賞だもの。)

メッセンジャーRNAにくっついて、メッセンジャーRNAが怠けず仕事(タンパク質作る)するように助けたり、メッセンジャーRNAが暴走してやりすぎてしまわないように適度に抑えたりしている…のです。

1個の受精卵からプリティーな赤ちゃんになるまでにもマイクロRNAが調節役としてがっつり関わっておられます。その後も健康にすくすくと成長するためにマイクロRNAは欠かせませんし、大人になってからも病気にならないよう常に身体の中で働いて私たちの健康を守ってくれている☆とのことです。

マイクロRNAが少ないとメッセンジャーRNAが必要以上にタンパク質を作り出して病気になってしまう(かも)。でも、マイクロRNAが多いとメッセンジャーRNAが必要なタンパク質を作れずに病気になってしまう(かも)。

今は原因不明の、難病とされている病気たちも、マイクロRNAの働きを調べることで、今後治せる病気になるかもしれないという夢と希望のあるお話です。けれど。

マイクロRNAの数は数千個あるとも言われています。

マイクロRNAとメッセンジャーRNAの組み合わせもそれこそ無限に近くあるでしょう。

それをこれから解明していかないとならないのです。どれだけ時間がかかるのでしょう。

さらに、生命の根源である遺伝子に近い治療法となると、倫理的な課題もあるのではないでしょうか。

製薬って大変ですねえ。。



なにはともあれ、難病で悩む人たちの助けになる研究を、私は応援したいです。

科学の発展に乾杯!


参考URL

札幌がんセミナー

日経サイエンス